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リスクセンチメント改善も油断は禁物

発行済 2014-12-19 09:09
更新済 2023-07-09 19:32
<Market Overview-引き続き「綱引き相場」を想定>

18日の米国株式市場でダウ平均は続伸。上昇幅は2011年11月30日以来約3年ぶりの大きさとなった。また、S&P500種株価指数も同様の展開となり、2日間の上昇率はここ3年間で最大となった。米株高は金利の低下圧力を後退要因となり、ドル相場は堅調に推移。ドルインデックスは再び89.50レベルを視野に入れる展開となった。

米株が堅調に推移したことで主要な欧州&新興国株価指数も総じて堅調に推移。ロシアRTS指数も前日比+6.96%と、16日以降持ち直しの兆しを見せている。安定化の兆しが見え始めたグローバル株式市場は円安トレンドをサポート。ただ、クリスマス休暇を前にしたポジション調整に加え、原油価格が55ドル割れとなる等不透明要因もくすぶり続けており、ドル円は119円ミドル手前で失速すると再び119円割れの展開へ。その後は118.90前後でこう着したまま、本日の東京時間を迎えている。

ロシアリスクがひとまず小康状態となっていることで、投資家のリスクセンチメントも改善傾向にある。実際、投資家の不安心理を表すVIX指数はロシア市場(RTS指数&ルーブル)の持ち直し後、反落基調へ転じている。だが、サウジアラビア原油相からは減産の可能性を否定するコメントが聞かれる等、石油輸出国機構(OPEC)の減産見送り姿勢に変化は見られない。よって、今後も原油相場は不安定な値動きが続く可能性が高い。それに伴いロシア市場も再び混乱する可能性がある点を考えるならば、少なくとも海外勢のクリスマス休暇明けまではリスク選好と調整が入り混じる「綱引き相場」を想定しておくべきだろう。ドル円が直近高値121.86レベルをトライするのは、12月最終週以降と想定している。

<Today’s Chart>-ユーロドル日足チャート
レジスタンス
1.2424:一目/基準線(18日現在)
1.2400:レジスタンスポイント
1.2352:12月18日高値

サポート   
1.2247:12月8日安値
1.2230:ボリンジャー下限
1.2200:サポートポイント

米株続伸ならば金利のさらなる反発を誘発することで、1.2247レベルを下方ブレイクする展開が想定される。次の焦点として注目すべきはボリンジャーバンド(σ2.5、MA:21)の下限だろう。一方、上値の焦点は一目/基準線を突破出来るかが注目される。
尚、朝方のオーダー状況を確認すると、1.2350レベルにはオプションバリアが観測されている。オファーは1.2380&1.2400レベルに観測されている。1.2250&1.2200にはビッドが観測されている。

http://jp.investing.com/upload_images/testImg200010273.png

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