中国広東省で中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)感染の疑い例が報告された。
香港を経由して恵州市に入った韓国籍の1人(44歳)。
この男性は、MERS感染がすでに確認された別の韓国人の濃厚接触者という。
衛生計画生育委員会が発表した。
衛生当局が調べたところ、発熱の症状がみられていた。
ただ、それ以外の病状は表れていない。
28日午前2時の時点で、男性を医療機関に搬送。
隔離治療に入った。
病名を調べるために、病原サンプルを省の疾病コントロールセンターに送っている。
また、感染が疑われる韓国人男性の濃厚接触者35人を特定した。
これらの人には、いまのところ異常はみられていない。
経過観察を続けている。
感染が疑われた男性は、今月21日時点で発症。
25日の体温は38.7度まで上昇していた。
26日の12時50分、「OZ723」航空機で香港の空港に到着。
26日の午後3時、沙頭角を経由し、空港バスで恵州に入境した。
韓国の保健当局は今月21日、3人のMERS感染が確認されたと発表した。
韓国人で初めてMERS感染した患者は3人に上る。
カタールを経由して、バーレーンから帰国した。
男性とその夫人、同一病室の1人。
感染者の数は、28日までに7人まで増えている。
MERSは、2012年にサウジアラビアで確認された新種のコロナウイルス(NCoV)。
中東で患者が多発したことで知られるようになった。
感染力は弱いものの、ワクチン、治療薬はまだ開発されていない。
中東や欧州など、すでに20カ国以上で感染者が出た。
最新の資料によると、これまで世界で1142人の感染を確認。
うち465人が死亡したとされる。
死亡率は40.7%と高い。
潜伏期間は2-14日と幅が広い。
発熱、咳、呼吸困難などの症状がある。
【亜州IR】