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2016年はこれまで数年とは違う波乱の年だった

発行済 2016-12-31 01:16
更新済 2023-07-09 19:32

 30日をもって、2016年の世界の金融市場の取引が全て終了する。31日は土曜なので、次の取引は来年の1月2日月曜からとなる。
 今年を振り返って見ると、去年まで数年間とは違い波乱の多い年だった。年明けには中国発の世界同時株安になり、去年12月に7年ぶりにゼロ金利政策を解除した米FRBは早速追加利上げの出鼻をくじかれた。
 世界同時株安は2月中にはおさまったものの、2月以降は為替市場で円高が進行。春以降は当分の間米ドル/円が101~104円付近で推移することになった。
 そして6月にはイギリスがEU離脱を問う国民投票を行い、離脱に賛成派が過半数を獲得。イギリスがEU離脱を決定すると一気に円高・株安が進行し、またも金融市場は不安定になった。
 11月の米大統領選では、共和党のトランプ候補が勝つと政策面の不透明さからリスク回避の円高・株安になると予想されていた。しかしそうなったのは開票中だけで、トランプ候補の当選が決まるとそれ以降は約1ヶ月にわたって円安・株高が急激に進行。国内株式市場は今年のこれまでの下げを全て取り返した形になった。
 来年は今年と同様、欧州の政治的リスクが残る。春にはフランスの大統領選があり、秋にはドイツの総選挙がある。欧州は昨年夏以降の難民問題で極右政党が台頭しており、仏独の選挙でも極右が勝つ可能性が少なからずある。そうなると、イギリスのEU離脱時のような荒れ相場の再現もあるだろう。

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