7月25日の週は7月最後の週だが、重要な発表が相次ぐ週となる。中でも特に重要なのが、日米の政策金利発表だ。
アメリカは日本時間の7月28日木曜午前3時にFOMCを終え、政策金利を発表する。ここで追加利上げがあるかどうか、現在ではかなり微妙になっている。先月にイギリスがEU離脱を決定して株式市場が暴落した際は、「7月の利上げはまずありえないだろう」という見方が多かった。
ところが7月上旬に発表された米6月雇用統計が、28万7000人と予想外に良好な数字だった。そしてその後2週間は円安・株高が進行し、ダウ工業平均が7営業日も連続で史上最高値を更新した。ここまで地合が改善すると、FOMCで利上げが発表される可能性も少しは出てきたと見られている。
そして日銀は28~29日に金融政策決定会合を開催。29日金曜の正午前後には金融政策を発表する。こちらの焦点は追加緩和があるかどうかだが、日銀ができることはもう少なく、手詰まり感が強い。
英EU離脱決定直後の株安が続いている状況では、市場の日銀に対する追加緩和を求める圧力も高まっていただろう。しかし地合が改善した今となっては、圧力はそれほど高くない。また22日には黒田総裁が、最近議論が行われている「ヘリコプターマネー」政策について、その可能性がないと否定する発言をしていた。
日米の政策金利発表が来週の最重要イベントだが、その他にもアメリカ、イギリス、ユーロ圏の4~6月期GDPが発表される。25日の週はとにかく忙しい週になる。