★米中協議を巡る観測で、一喜一憂が続く。 週末米国株市場はショートカバー中心に反発。3連休前で売り方もポジションを閉じたということです。 直接的な上昇のきっかけはトランプ大統領が米中協議早期終了するとの楽観的な発言があったためです。もっとも次の両国間の協議日程はいまだに不明。 ただ引き続き、中国関連のリスクが高いアップルなどが、指数上昇を抑える下げをしています。 またマクロ経済指標では、4月の耐久財受注、とくに民間部門が予想より大きな落ち込みとなったことで、景気減速懸念を強める結果になっています。
★週間の相場の動き。 この一週間で、ダウ工業株指数は0.68%下落。総合株価指数のS&P500が1.16%下落。ナスダックは2.2%の下落でした。 先行指標のダウ輸送株指数は3.5%下落。リスク感応度の高いラッセル2000小型株指数は1.4%下落。半導体SOX指数は6.5%の下落でした。 半導体とダウ輸送株指数が突出した下げて安値更新をしているわけです。先行指標がこれだけ弱いということになりますと、景気が本質的な悪化をしていくことを意味しているので、大変危険な状況であるということになります。 とくに昨晩は半導体SOX指数がついに200日線を割れました。これで、長期成長戦である200日線を割ったのは、ラッセル2000、ダウ輸送株、半導体指数の三つになりました。 つまり、リスク感応度の高い指数や先行業種の指数が、軒並み200日線を割ったことになります。 問題のマネー循環ですが、米10年国債利回りは今週、4月の最低水準を割り込んで連日低下が進んでいます。株式から断続的に資金が国債に流れているのは間違いないでしょうが、それ以上に海外や、他の金融商品からの流入が非常に多いように思います。
★RSIの逆行現象の傾向に注目。 まだ決定的にはなっていないものの、主要指標には次第にRSIの逆行現象が出始めています。 RSIの逆行現象は、モーメンタム(勢い)と株価との関係で相場の転機を予告します。しょっちゅう起こるわけではありませんが、発生した場合には、非常に精度の高い転換予兆であることが確認されているものです。 ナスダックコンポジット指数は、まだ短い期間でしかないのですが、5月13日以降、指数の安値更新トレンドの過程で、RSIはむしろ切り上がってきています。米国が連休明けにナスダック続伸ということになってきますと、おそらくRSIの逆転現象は確定するのではないでしょうか。ラッセル2000や半導体SOXにも同じような傾向が見られます。 また米10年国債利回りは、非常に大きな波動でRSIの逆転現象が起こり始めています。 これもまだ決定的ではないのですが、来週長期金利が安定してきたとしたら、それだけで(上がらなくても)3月25日以来の、かなり大きいRSIの逆転現象が形成されることになりそうです。 逆に、連日の上場来高値更新をしているダウ公共株指数ですが、こちらは反対の意味でRSIの逆転現象が起こりそうです。この異様なほどの続伸が続いて来たダウ公共株指数ですが、にもかかわらず、RSIは3月中旬の最高水準80.13に届きません。週末はまだ70手前です。週末はさすがに利益確定でしょうか反落していますから、連休明けの米国市場でダウ公共株が続落ということになりますと、RSIは当面の天井を打って下降にはいるはずです。となりますと、これまで指数は連日の上場来高値更新であったにもかかわらず、RSI(勢い)は明確な低下傾向になったということになります。 その他指数の反転上昇と、このダウ公共株指数の下降相場入りは、セットですから、両方のこのRSIの逆行現象の確定していく様子は、来週大変注目すべきテクニカル分析だと考えています。 以上
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