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Daily Commentary - 07月08日2013年

発行済 2013-07-08 16:25
更新済 2019-12-18 20:45
概観

金曜日の米国の雇用統計は、皆の期待よりも良好であった。19万5千人増の非農業部門雇用者数と前月に対する大幅な上方修正によって、上半期の月間平均増加数は20万人をわずかに上回った。これは、あらゆるFRB高官が、労働市場が十分に改善すれば、量的緩和を縮小し始めることができるとしていた水準にあたる。したがって、この数値によって、量的緩和の縮小が9月に始まる可能性は高いとみられ、株式も米国債利回りも上昇するという予想は強固になった。しかし、量的緩和と金利政策は別の問題であり、バーナンキ議長が示唆した2015年半ばまたはそれより遅い時期という時間的枠組みよりもかなり早い2014年末までに利上げを始めることを想定するべく、FRBが金利見通しを見直したというFRBの発言者による最近の示唆を、市場はすべて無視した。その結果、USDの全面高となった。

USDの強さは維持されるだろう。その他の中央銀行を見てみよう。ECBおよびイングランド銀行は、異例の金融政策の新たな形である「将来の政策指針」を始動しはじめたばかりであり、日銀は最大の量的緩和政策を導入してからまだ4ヵ月しか経っていない。オーストラリア準備銀行は、さらに金利を引き下げる可能性がある。スイス国立銀行は、通貨高を避けるため、大規模な介入を行っている。インフレ率が問題となり始めているのはいくつかの新興国だけであり、それらの中央銀行は金融引締めを検討する可能性がある。しかし、米国金利が上昇するにつれ、それらの利回りによる利点は消失しており、彼らは成長を妨げるほどの金融引締めを懸念しなければならない。私の見解では、USDは上昇し続ける可能性が高い。

いつもどおり、月の第二週目には、主な指標の発表はそれほど多くはない。中央銀行会議を行うのは日銀だけであるが(木曜日)、ECBのドラギ総裁が本日EU議会で証言する予定で、FRBのバーナンキ議長が、水曜日に演説を行う。その他今週の主な指標は、鉱工業生産指数(ドイツが本日、英国が火曜日、フランスとイタリアが水曜日、日本とEUが金曜日)である。今週発表される米国の主なデータはなく、消費者信用残(本日)、小企業景況指数(明日)、PPIとミシガン大学消費者信頼感指数が金曜日に発表されるだけである。今週発表が予定されている中国の銀行の融資残高も重要であろう。本日は、ドイツの貿易収支とフランス銀行の景況指数も注目されるが、市場を動かすほどのものとはならないだろう。


マーケット

EUR/USD


• 非農業部門雇用者数と前月の数値に対する上方修正による打撃を受け、EUR/USDは主な下落ペアとなった。実際、EURは、金曜日の朝以来、当社がフォローしている24通貨中5番目に大きな下げ幅を対USDで記録し、ECBの将来の政策指針後の損失に拍車を掛けた。同ペアは、米国の雇用統計発表の1時間半前には、チャートにあるとおり、非常に弱気なモメンタムを示しており、この打撃が既に弱気なモメンタムをさらに推し進めた。

• サポートは、1.2805のヘッド・アンド・ショルダー・ネックラインに現れた。リバウンドは、1.2855 – 1.2860で強力な、試されたトレンドライン・レジスタンスに出くわす可能性が高い。ネックラインの下方突破によって、1.2750 – 1.2765領域に一定のサポートが現われるとみられ、次のサポートは1.2705に現れるだろう。トレーダーは、1.2680が2012年7月~2013年2月のラリーの61.8%リトレースメント水準であり、1.2660が2012年11月に試された1年ぶりの安値であることに留意するとよいだろう。

USD/JPY

USD/JPYは、米国の雇用統計前に100.00のトレンドライン・サポートから反発することができ、非農業部門雇用者数の発表後、当初100.40に見られたレジスタンスを突破した。100.80のレジスタンスも突破し、非農業部門雇用者数の発表を受けて発生した市場の乱高下の直後に見られた調整局面の間は、サポートとして機能した。USD/JPYは、その他のペアとは異なり、米国の雇用統計を受けた後の数時間に、さらに上昇し、スパイク・レジスタンスは101.50に、より十分に試されたレジスタンスは101.35に現れた。

• レジスタンスは、現在、101.75~101.95の領域に見られ、その後、レジスタンスは102.50に現れるだろう。サポートは、良く試された100.80水準に現れる。

USD/NOK


• スカンジナビア通貨は、金曜日に打撃を受け、スウェーデンクローナはこの24時間の取引で2.3%、ノルウェークローネは2.5%と、対USDで、当社がフォローしている24ペア中で最大の下げ幅を記録した。

USD/NOKは、過去5年間取引されていたトライアングル・フォーメーションの突破からさらに上昇するとみられる。同ペアは、6.1995のレジスタンスを突破し、現在、同ペアは直近で2年半前に見られた水準にあり、次に見られる重要なレジスタンスは、6.3150と6.5300にある。6.1995を下回るサポートは、6.0090に現れる。



• 金曜日、金は、銀と共に、最も下げたコモディティーとなり、非農業部門雇用者数の数値が発表されるかなり前には、金の価格には下方圧力が掛かっていた。レジスタンスは、朝のうち、1244ドルで何度も見出され、1234ドルまでの下方突破が生じた後、1244ドルのレジスタンスへのリバウンドが再び実現した。非農業部門雇用者数の数値が6月も5月も好調だったことは、FRBによる量的緩和の縮小が、転機に差し掛かっているとの見方を裏付け、金属に対する弱気な見方が強まった。この突破により、1209ドルでサポートを見出し、その後1224ドルまでのリバウンドが生じた。

• 1200ドル~1209ドルの領域に、重要なサポートが集中しており、1180ドルは、2010年8月以来、最低の試された水準となっている。1224ドルを上回るレジスタンスは、再び1234ドルに見られる。

原油


• 原油は、金曜日の朝以来、大幅に上昇し、WTIもブレントも2.4%の上昇となった。WTIは、金曜日に乱高下となり、102.00のレジスタンスからの見せかけのブレイクアウトが生じ、米国の株式が、非農業部門雇用者数の発表の1時間後に見られた上方のオープニング・ギャップを削減したため、101.45ドルのサポートまで推移した。しかし、リバウンドとそれに続く株価の力強い上昇は、原油を支え、102.00ドルと102.95ドルからの突破を促し、レジスタンスは、金融危機の開始後の、原油価格の大幅な下げの61.8%リトレースメント水準に現れた。

• これを突破すれば、次のレジスタンスは、104.50ドルと105.45ドルに見られ、サポートは、102.95ドル~103.25ドル領域に現れ、これを下回るサポートは、102.00をわずかに上回る領域に現れるだろう。

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