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原油相場が外為市場に与える影響

発行済 2014-12-10 09:18
更新済 2023-07-09 19:32
<Market Overview-原油相場とユーロ>
9日のグローバル株式市場も、世界経済への先行き懸念を背景に総じて軟調地合いとなった。リスク選好の先導役である米国株式では、ダウ工業株30種平均とS&P500が続落。ただ、引けにかけては下げ幅が縮小し、ナスダック総合が反発して終える等、米景気回復に対する根強い期待感を垣間見る展開となった。
グローバル株式の動向は、安全資産である米債への投資妙味を高め米金利は低下。外為市場ではドルロングを調整する動きが継続し、ユーロドルは1.2448レベルまでドル安が進行した。ただ、ポジション調整の範囲内であることは21日MAがレジスタンスとなった点でも明らかだろう。
一方、ドル円も「株安+米金利低下」を背景に、117.93レベルまで急落する局面が見られた。しかし、こちらはユーロドルとは対照的に21日MAがドル円をサポート。上述した米株の動向に追随するように119円後半まで反発し、本日の東京時間を迎えている。

株式下落の一因である現在の原油相場の下落は、石油輸出国機構(OPEC)の減産見送りに加え、日本、中国そして欧州の景気減速懸念がタイミング悪く重なったことが要因。
だが、その根底には米国のエネルギー革命が影響している。これから米国が安価なシェールガスの輸出攻勢(2016年前後には日本へも輸出される予定)を強めてくることを考えるならば、今後も原油価格の軟調な地合いは継続する可能性が高い。よって、リスク回避要因として意識されている現在の原油相場の動向は短期的な「株高・ドル高・円安」のポジション調整の材料に終わる可能性が高いだろう。
一方、中長期スパンで俯瞰すれば、シェールガスの輸出により米国の貿易赤字縮小とドル高トレンド維持に貢献しよう。ドル高トレンド維持の観点から、目先注視すべき点は、米FEDサイドの見解だろう。原油価格の下落はインフレの低下要因となることから、今後FEDサイドがこの点に関してどのような見解を示すかによって、早期利上げに対する思惑が左右される可能性はあろう。

だが、原油相場の動向が与える影響に関しては、ドル相場よりもユーロ相場に注視すべきだろう。ユーロ圏経済がディスインフレに直面しているタイミングでの原油価格の急落は、その傾向を一層強める要因となるからだ。すでに来年1月or3月の欧州中央銀行(ECB)理事会で緩和強化に踏み切ることはマーケットも想定しているが、今後の原油相場の動向によっては、早くも1月に踏み切る可能性が強く意識されよう。過去2回の長期流動性オペ(LTRO)の返済期限が2015年1月29日と2月26日に予定されている点も、1月緩和強化の可能性をマーケットに意識させる要因となろう。ユーロドルは引き続きベアトレンドを想定している。

<Today’s Chart>- ドル円日足チャート

http://jp.investing.com/upload_images/testImg200010273.png

調整相場を想定し、引き続きダウンサイドリスクに警戒したい。
目先の下値焦点は119円台の維持だが、テクニカル面では21日MAでの攻防が焦点となろう。上値は120円台へ再上昇出来るかどうか、それを達成した場合維持出来るかが注目される。
尚、朝方のオーダー状況を確認すると120.00にはオファー、一目/基準線(赤ライン)の上117.50にはビッドが観測されている。

みなさん、よい一日を!

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