20日に正式就任を予定しているアメリカのトランプ新大統領が、5日になってTwitterのメッセージで「トヨタがメキシコに新しい工場を作ろうとしているが、それはダメだ。アメリカに作らないなら、重い国境税を課す」と発言した。
トヨタはメキシコの工場に関してすでに起工式を行っており、この発言のような政策が実行されるとかなりの打撃になる。トランプ発言を材料として、6日の国内株式市場でトヨタ株は1.7%下落した。
ただトランプ新大統領の標的になっているのは、トヨタだけではない。米自動車メーカーのフォードもメキシコに工場を建てる計画があったがそれをトランプ大統領が攻撃し、今週になって正式に計画を撤回した。
選挙期間中から過激な発言が目立っていたトランプ新大統領だが、就任直前のこの時期になって過激さをさらに増してきているように見える。
こうなると今後の金融市場にとっては、「トランプリスク」が常に存在することになる。5日のトランプ新大統領のトヨタへの発言によって、6日になってトヨタや他の自動車株が下落。今後は他の銘柄や為替でも似たようなことが頻繁に起こる可能性がある。
11月の米大統領選から円安・株高が進行する「トランプ相場」が続いてきたが、今後は「トランプ暴落」が起こる日がくるかもしれない。