6月も上旬が終わり、来週以降まだ3週間残っている。しかしこの3週間は、金融市場にとってとてつもない大変動が起こるかもしれない3週間となる。
まず来週には日米など重要な政策金利発表が相次ぐが、それが全て日本時間の16日木曜に発表される。最初に、午前3時に米FOMCが終了し政策金利の発表となる。つい最近まではここで利上げが行われることが濃厚と予想されていたのだが、6月3日に発表された米5月雇用統計が極めて悪い数字だったため、その可能性は吹き飛んでしまった。
そして同じ日の正午頃には日銀からの政策金利発表。ここでは追加緩和があるかどうかが焦点となる。日銀は前回4月28日の会合で追加緩和を発表しなかったことにより、直後に株式市場が暴落し円が急騰した苦い経験がある。今回追加緩和が出てくるかどうか予想としては五分五分だが、日銀にとっては難しい判断になる。また同じ日の夕方以降にはスイスとイギリスの政策金利発表もある。
翌週の23日木曜には、イギリスがEU離脱を問うための国民投票を行う。ここで離脱に賛成派が多数となれば、将来的なイギリスのEU離脱の可能性が高くなり、イギリスとEU双方にとって極めて大きな打撃となる。
イギリスはEUの前身であるEC時代から欧州連合の一員だった。しかしここに来てそこから離脱しようとしているのだ。前代未聞の件だけに、金融市場にどのような影響が出るか正確に予想することは誰もできない。
23~27日頃は、ポンドのレートや株式市場が大荒れになることも考えられる。ともかく6月後半は大変な時期になるだろう。