[ロンドン 11日 ロイター] - ベイリー英中銀総裁は、規制当局の独立性を弱めることは金融業界を強化するための改革を弱めることになると述べた。保守党党首選で決選投票に臨むトラス外相の提案に反論した形。
保守党政権は先月、包括的な金融サービス法案を提出。欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後のロンドンの魅力を高め、保険会社によるインフラへの投資を増やし、一部の仮想通貨(暗号資産)を規制することなど、さまざまな改革案が盛り込まれた。
10日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、トラス氏が法案に新たな権限を付与することを提案したと伝えた。公益と見なされる場合には、中銀などの金融規制当局の決定を覆す権限を閣僚に与えるという。
ベイリー氏は財務省特別委員会への書簡で「強力かつ対応力があり、国際的にも敬意が払われる」金融サービス規制を確立することを意図した法案を歓迎すると述べた。
一方で「規制の独立性は重要。国際的な地位、ひいてはこの改革が目指す金融セクターの競争力がそれに依存しているからだ」と強調。「規制当局の独立性を弱めることは改革の目的を損なう」とした。
書簡は7月27日付。委員会が11日公表した。
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