月曜日午前の金価格は、米ドルの上昇とともに、若干高くなった。サウジアラビアのジャーナリスト殺害、イタリアの予算、ブレグジットの不確実性といった地政学的リスクの高まりが、安全資産への需要を喚起し、金価格の上昇へとつながった。
ニューヨーク商品取引所の12月限金先物は、午後1時23分時点で1トロイオンス当たり0.20%上昇し1,231.10ドルとなった。ドルインデックス は0.02%高の95.40となっている。
サウジアラビアのジュベイル外相は、日曜日のFOXニュースで、ワシントンポストのコラムニストであるカショギ氏の殺害は「とてつもない間違いだ」とし、勝手に行われた行動だったと非難した。サウジアラビアの事実上の為政者であるムハンマド皇太子は殺人事件を知らないとし、国際的な疑念を呼び起こした。
英国、フランス、ドイツは同じ日に共同声明を出して殺害を強く非難し、サウジアラビアに明確な説明を求めた。「10月2日(失踪した日)に起こったことを正確に明らかにすべきであり、今までに提起された仮説ではなく、サウジアラビアの調査が事実に裏付けされて信頼できるものと見なされる必要がある」と述べた。
トランプ米大統領は、土曜日のワシントンポスト紙とのインタビューの中で、カショギ氏の死に関するサウジアラビアの説明を「明らかにごまかしや嘘がある」と批判した。その一方でムハンマド皇太子を「物事をよく掌握している人」として称賛もした。
欧州委員会は、先週金曜日にイタリアの予算に過度の支出が含まれているとの声明を発表し、イタリア政府は月曜日に委員会との協議を行う。
これとは別に、土曜日にロンドンで67万人が抗議の行進を行い、2回目のブレグジットの国民投票を求めた。英国のメイ首相は、国民投票を否定し、EUの北アイルランドとの国境に関する提案に反対を継続することが予想されている。