以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家、虫とり小僧氏(ブログ:いつか子供に伝えたいお金の話、ツイッター:@mushitori)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2018年11月4日21時に執筆
マーケットが不調になると私のブログには、「投資信託 含み損」・「株式 損失」というようなキーワード検索による流入が増えてきます。
ブログでは、これまでに何度も「リスク資産への投資を行うなら、一時的には投資元本が半分以下になるような事態も覚悟しておくべきだ。
その腹を括れないのであれば、投資なんぞしてはならない」と書き続けてはいるのですが、初めての含み損を抱えることで不安になる気持ちはよく分かります。
私だって、初めての含み損のときは、かなり心がざわつきましたから。
◎理解して、覚悟もしたつもりだったけど・・
「投資元本が大きく上下にブレることを許容した場合、長期的に見ればその元本は増える可能性のほうが高いだろう。
投資対象を世界中に広げた場合、その可能性はより高まるはずだ。
過去の歴史を見てもそうなっている。
仮にそうならなかったとしても、それは自己責任。
腹は括ってある」
約14年前、このような前提を持って私は国際分散インデックス投資を実践し始めました。
たまたまスタートしたタイミングが良かったこともあり、しばらくは順調に含み益が増え続けました。
「このペースで複利の効果を享受できれば、数年後にはムフフ・・」なーんてことも正直考えていました。
しかし、2007年頃だったか2008年頃だったか、サブプライムローン問題に端を発した金融危機で投資信託の元本割れが起こり、リスク資産が大きな含み損を抱える事態は私にもやってきました。
その際、
・「こんなことは想定内だ」と自分に言い聞かせつつも、気になってしまう自分がいる
・「今まで投資してきた分をなかったことにして、それをまとめて今投資したかった」などと、現実味のないことをついつい考えてしまう
・「現在の含み損は、○ヶ月分の月給に相当する。
今後○ヶ月の労働はタダ働きになるのか・・」などと、ネガティブ金銭換算思考が加速する
……具体例を挙げればキリがありませんが、要するに「元本割れ(含み損)」が気になって仕方のない時期が私にもありました。
◎基本とか初心とかって大切だよね
そのようなとき、私がどうやって心を落ち着かせ、「投資継続」の判断を下したかといえば、やはり基本に立ち返ることでした。
ちょっと大げさに言うと、「自分がどのような前提を持って生きていくか」ということを確認する作業を行ったのです。
人間、生きてゆく限り、ある程度なんらかの前提に賭けることになります。
「賭ける」なんて書いてしまうと、博打のようなイメージが強くなってしまいますが、外出時に傘を持って出かけるかどうかの判断さえも、外出時の天気や降水確率・傘を持ち歩く手間・雨に濡れること、などの要素を考慮して判断し、賭けているようなものです。
極端な話をすれば、不慮の事故で明日死んでしまう可能性だってありますが、長生きする可能性もあります。
当然、長生きする可能性のほうが圧倒的に高いので、結局はそっちに賭け、将来のために社畜として今日も出勤したりするわけです。
仮に近々死ぬことに賭けるなら、嫌々出勤などせずに、やりたいことをやるでしょう。
ちょっと話がズレてしまいましたが、、
誰もが無意識のうちに想定しているような日常のあらゆる「前提」のうち、こと「お金や投資」に関する前提を自分なりに掘り下げて考えることで、取り崩しステージがまだまだ先にある私は短期目線でリスク資産の元本割れ(含み損)を気にしても意味がない、という自分の初心にかえることができました。
そもそも投資とは、元本が大きく上下にブレる「リスク」を許容した場合に限って、リターンが得られるものです。
実際、約10年前のあの時期に投資をやめず継続したことで、今、再度リーマンショック級の暴落がやってきたとしても、ひょっとしたらもう元本割れはしないかもしれない、と思える程度にまで含み益が増えています。
◎とはいえ、無理せず、自己責任で!
私の場合は、そのような思考確認作業を行うことで、リスク資産の損益を見る時間軸を大きくとることができ、含み損は気にならなくなりました。
それに「積み立て投資」の場合は、下落相場があってこそ、そのメリットが活かされ、将来的なリターンも期待しやすくなるものです。
もちろん、基本に立ち返る思考確認作業をする過程で「やはり自分は投資に向いていない」という判断を下す人もいるでしょう。
また、初めて下げ相場を体験してみて、自分の精神的リスク許容度の小ささに気づき、投資金額を調整する人もいるかもしれません。
それはそれで、事前の見積もりを誤ったというだけのことで、なんら問題はないと思います。
投資はあくまでも自己責任です。
各自の判断において好きなようにやればよいのです。
いったん本格的な下げ相場が始まれば、数年間にわたってリスク資産の含み損が拡大し続ける、なーんてこともごく当たり前の想定として必要になってきます。
理論や過去のデータに納得してリスク資産への投資を始めたのに、感情や空気に流されて投資を中断してしまい、またそのうち勢いや時流に乗って投資を再開するような「後追い風見鶏パターン」になるのは、国際分散インデックス投資の場合、明らかに効率の悪いものになってしまうので、しっかりと各自の前提を確認しておいたほうがよいでしょう。
※今回の記事は、あくまでも国際分散インデックス投資の実践者である私が、同じようなスタンスの人向けに個人的な考えを書いているだけのものなので、短期筋の為替トレーダーや相場の波を読んで機動的に売買するような個別株式投資家などには当てはまらないと思われます。
投資スタンスによっては、しっかりと「損切り」することが大切になってくる場合もあるはずなので、投資判断は自己責任においてお願いします。
※「インデックス投資」や「積み立て投資」などに関する詳しい話は、自分のブログにクドクドと書いてあります。
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執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2018年11月4日21時に執筆
マーケットが不調になると私のブログには、「投資信託 含み損」・「株式 損失」というようなキーワード検索による流入が増えてきます。
ブログでは、これまでに何度も「リスク資産への投資を行うなら、一時的には投資元本が半分以下になるような事態も覚悟しておくべきだ。
その腹を括れないのであれば、投資なんぞしてはならない」と書き続けてはいるのですが、初めての含み損を抱えることで不安になる気持ちはよく分かります。
私だって、初めての含み損のときは、かなり心がざわつきましたから。
◎理解して、覚悟もしたつもりだったけど・・
「投資元本が大きく上下にブレることを許容した場合、長期的に見ればその元本は増える可能性のほうが高いだろう。
投資対象を世界中に広げた場合、その可能性はより高まるはずだ。
過去の歴史を見てもそうなっている。
仮にそうならなかったとしても、それは自己責任。
腹は括ってある」
約14年前、このような前提を持って私は国際分散インデックス投資を実践し始めました。
たまたまスタートしたタイミングが良かったこともあり、しばらくは順調に含み益が増え続けました。
「このペースで複利の効果を享受できれば、数年後にはムフフ・・」なーんてことも正直考えていました。
しかし、2007年頃だったか2008年頃だったか、サブプライムローン問題に端を発した金融危機で投資信託の元本割れが起こり、リスク資産が大きな含み損を抱える事態は私にもやってきました。
その際、
・「こんなことは想定内だ」と自分に言い聞かせつつも、気になってしまう自分がいる
・「今まで投資してきた分をなかったことにして、それをまとめて今投資したかった」などと、現実味のないことをついつい考えてしまう
・「現在の含み損は、○ヶ月分の月給に相当する。
今後○ヶ月の労働はタダ働きになるのか・・」などと、ネガティブ金銭換算思考が加速する
……具体例を挙げればキリがありませんが、要するに「元本割れ(含み損)」が気になって仕方のない時期が私にもありました。
◎基本とか初心とかって大切だよね
そのようなとき、私がどうやって心を落ち着かせ、「投資継続」の判断を下したかといえば、やはり基本に立ち返ることでした。
ちょっと大げさに言うと、「自分がどのような前提を持って生きていくか」ということを確認する作業を行ったのです。
人間、生きてゆく限り、ある程度なんらかの前提に賭けることになります。
「賭ける」なんて書いてしまうと、博打のようなイメージが強くなってしまいますが、外出時に傘を持って出かけるかどうかの判断さえも、外出時の天気や降水確率・傘を持ち歩く手間・雨に濡れること、などの要素を考慮して判断し、賭けているようなものです。
極端な話をすれば、不慮の事故で明日死んでしまう可能性だってありますが、長生きする可能性もあります。
当然、長生きする可能性のほうが圧倒的に高いので、結局はそっちに賭け、将来のために社畜として今日も出勤したりするわけです。
仮に近々死ぬことに賭けるなら、嫌々出勤などせずに、やりたいことをやるでしょう。
ちょっと話がズレてしまいましたが、、
誰もが無意識のうちに想定しているような日常のあらゆる「前提」のうち、こと「お金や投資」に関する前提を自分なりに掘り下げて考えることで、取り崩しステージがまだまだ先にある私は短期目線でリスク資産の元本割れ(含み損)を気にしても意味がない、という自分の初心にかえることができました。
そもそも投資とは、元本が大きく上下にブレる「リスク」を許容した場合に限って、リターンが得られるものです。
実際、約10年前のあの時期に投資をやめず継続したことで、今、再度リーマンショック級の暴落がやってきたとしても、ひょっとしたらもう元本割れはしないかもしれない、と思える程度にまで含み益が増えています。
◎とはいえ、無理せず、自己責任で!
私の場合は、そのような思考確認作業を行うことで、リスク資産の損益を見る時間軸を大きくとることができ、含み損は気にならなくなりました。
それに「積み立て投資」の場合は、下落相場があってこそ、そのメリットが活かされ、将来的なリターンも期待しやすくなるものです。
もちろん、基本に立ち返る思考確認作業をする過程で「やはり自分は投資に向いていない」という判断を下す人もいるでしょう。
また、初めて下げ相場を体験してみて、自分の精神的リスク許容度の小ささに気づき、投資金額を調整する人もいるかもしれません。
それはそれで、事前の見積もりを誤ったというだけのことで、なんら問題はないと思います。
投資はあくまでも自己責任です。
各自の判断において好きなようにやればよいのです。
いったん本格的な下げ相場が始まれば、数年間にわたってリスク資産の含み損が拡大し続ける、なーんてこともごく当たり前の想定として必要になってきます。
理論や過去のデータに納得してリスク資産への投資を始めたのに、感情や空気に流されて投資を中断してしまい、またそのうち勢いや時流に乗って投資を再開するような「後追い風見鶏パターン」になるのは、国際分散インデックス投資の場合、明らかに効率の悪いものになってしまうので、しっかりと各自の前提を確認しておいたほうがよいでしょう。
※今回の記事は、あくまでも国際分散インデックス投資の実践者である私が、同じようなスタンスの人向けに個人的な考えを書いているだけのものなので、短期筋の為替トレーダーや相場の波を読んで機動的に売買するような個別株式投資家などには当てはまらないと思われます。
投資スタンスによっては、しっかりと「損切り」することが大切になってくる場合もあるはずなので、投資判断は自己責任においてお願いします。
※「インデックス投資」や「積み立て投資」などに関する詳しい話は、自分のブログにクドクドと書いてあります。
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執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)