木曜のアジア時間午前で、原油価格は小幅安。石油業界関係者は、過剰供給を避けるためにOPECは減産することを予想している。しかし、この減産の方針は、トランプ米大統領による圧力を受けることになるだろう。
日本時間午後1時20分における、ニューヨーク商品取引所で1月限WTI原油は、0.49%安で52.62ドルとなっている。また、ロンドンインターコンチネンタル取引所で2月限ブレント原油は0.32%安の61.39ドルとなっている。
サウジアラビアを盟主とするOPECの減産の方針に、主要な産油国であるロシアも同調すると考えられている。サウジは日量100万から140万バレルの減産をすると提案している。
オマーンのMohammed bin Hamad Al-Rumhy石油相は水曜日、「ロシアを含めた我々は、減産の必要性に同意している」と、ロイターは引用した。Rumhy石油相は、現在の生産水準には同意できないと語る。
サウジアラビアの方針は、トランプ米大統領の圧力を受けることになるだろう。トランプ米大統領はいまだに増産を訴え、原油価格が下落することを望んでいる。サウジのサルマン皇太子がジャマル・カショギ氏の殺害に関与が疑われている背景によって、米国による圧力は高まっている。
「OPECは原油生産を規制することなく、そのままにすることが望まれている。世界は減産をすることや、原油価格の高騰を望んでいない!」と、水曜日にトランプ米大統領はツイッターで投稿した。
ロイター通信によるとサウジ側の拒否にもかかわらず、サウジのファリハ石油相はウィーンでブライアン・フック政策企画局長と会談した。
イランはOPECの産油量の決定に米国政府が関与したことを非難した。
「フック氏の干渉的なアプローチはプロフェッショナルなやり方ではない。OPECは独立した組織であり、米国政府の要求を受け入れる米国エネルギー省の一部ではない」と、イランのBijan Zanganeh石油相は語った。
イランは米国による制裁の原油禁輸から逃れる方法を模索している。
ロイターによるとZanganeh石油相は「この違法な制裁が解除されるまで、将来の生産量を決める決定をするべきではない」と述べた。