トレーダーが今週行われる米中貿易協議を前に貿易関係のニュースを待っていたため、19日のアジア時間の原油価格はまちまちだった。
WTI原油先物価格は日本時間午後2時52分時点で0.4%高の56.22ドルだった。ブレント原油先物価格は0.3%安の66.28ドルだった。
ドナルド・トランプ米大統領と習近平国家主席が先週北京で行われた米中貿易協議にて進展があったと報告し、米中貿易戦争解決への期待が高まり、原油価格は18日に過去3ヶ月間での最高値となっていた。
アナリストによると本日の僅かな下落は今年の世界経済状況への不安によるものだ、とロイターは報道している。
劉鶴中国副首相はロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表を始めとする米政府代表者とワシントンで会談を行う予定であり、投資家は今週も貿易関連のニュースに注目しているだろう。
中国企業の「正当な成長を抑圧するために理由をでっち上げている」として中国政府が米国を非難したことを受け、19日に投資家心理はわずかに悪化した。
中国外務省の耿爽報道官は、米国は経済活動に介入するために「政治的手段」を利用していて、それは「偽善的であり、不道徳的であり、不当ないじめ」である、と述べた。
貿易摩擦に対する不安はあるものの、最大の原油輸出国であるサウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)主導の原油減産によって2019年初めから原油価格は下支えされてきた。
サウジアラビアは生産目標は1030万バレルであったが、1月に原油産出量を1020万バレルまで抑えた。同国は3月には更に40万バレルの減産を行う予定だと述べている。