22日のアジア時間における金価格はほぼ横ばいであった。トレーダーは米中貿易協議進展の報道と米国経済指標の鈍化の両方を考えに入れていたのだ。
日本時間午後3時20分時点で、ニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物価格はほぼ横ばいで1オンス1328.15ドルであった。
米中貿易協議において進展が見られたため、安全資産である金の価格は21日に約20ドル下落した。
ロイターが21日に米中両国は合意条件の枠組みを決めていると報道したことを受け、投資家は両国がすぐにでも合意に至るのではないかと期待している。
この報道により安全資産である金の価格は下落した一方、アジア株は上昇した。
だが、米国経済指標が鈍化していたため金価格の下落は限定的になった。
フィラデルフィア連邦準備銀行は21日に、2月の製造業景気指数が1月の17.0からマイナス4.1へと下落したと発表した。
米商務省は12月のコア耐久財受注が予想の0.2%上昇を下回り、0.1%になったと公表した。
全米リアルター協会(The National Association of Realtors)は1月の中古住宅販売戸数が12月と比べて1.2%下落し、季節調整済み年率換算で494万戸になったと発表した。エコノミストは0.8%上昇し501万戸になると予想していた。
FRBによる1月の議事要旨で今年は利上げする可能性があると示唆されたため、金価格は今週下方圧力を受けていた。利上げされれば、金への投資は減るであろう。
米ドルインデックスは0.01%高の96.472ドルであった。