[シンガポール 16日 ロイター] - 原油先物価格は16日、アジア時間の取引で続落している。米連邦準備理事会(FRB)が緊急利下げに動いたものの、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、経済への影響が深刻化するなか、世界の金融市場は落ち着きを取り戻していない。
0230GMT(日本時間午前11時30分)時点で北海ブレント (LCOc1)は、1.13ドル安の1バレル32.72ドル。米WTI (CLc1)は0.72ドル安の31.01ドル。一時30ドルを割り込む場面もあった。
FRBは15日、政策金利をゼロ付近に引き下げ、債券買い入れを再開するとしたほか、危機時の対応手段の活用に踏み切った。新型コロナウイルスの感染拡大封じ込めに向けた取り組みにより、急速に悪化する世界経済を支援するため、世界の主要中銀と協調した。[nL4N2B80HG]
OCBC銀行のエコノミスト、セレナ・リング氏は「市場は依然として、金融緩和や流動性供給が医療危機を解決するのか確信をもてていない。個人的には、追加の金融政策よりも、新型ウイルスの世界的感染の頭打ちやワクチンによる治療などが終息につながると考えている」と述べた。
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