[ウィーン/ワシントン 6日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)は6日、イランがIAEAに対し濃縮金属ウランを製造する手続きを開始したことを通告してきたと明らかにした。核爆弾に使われる可能性があり、英独仏の3カ国はイラン核合意再建に向けた協議に影響が及ぶと懸念を示した。
イランは、研究炉の燃料として製造していると主張している。米国務省のプライス報道官は、イランの動きを「残念な後退だ」と述べた。
イランは今年に入り少量の金属ウラン生産を開始しているが、濃縮には至っていなかった。
IAEAによると、イランは最大20%濃縮の金属ウランを製造する計画。核合意当事国の英仏独は2015年のイラン核合意の違反だと指摘し、懸念を示した。
米国務省のプライス報道官は、核合意再建に向けた協議に期限を設けていないとしながらも、時間の経過に伴い、イランの核開発進展が米国の核合意復帰に対する見解に影響を及ぼすと説明した。