［ドバイ ２日 ロイター］ - 中東オマーン沖で７月２９日に起きた石油タンカーへの攻撃を巡り、米国、英国、イスラエルがイランを非難したことを受け、イラン外務省のハティーブザーデ報道官は２日、イランは自国の国家安全保障に対するいかなる脅威にも迅速に対応すると述べた。
英ロンドンに本社を置くイスラエル系運航企業ゾディアック・マリタイムは７月３０日、日本企業が所有し同社が管理する石油タンカー「マーサー・ストリート」が２９日にオマーン沖で攻撃を受け、英国人とルーマニア人の乗組員２人が死亡したと発表。これを受け、米国と英国は１日、石油タンカーへの攻撃について、イランが行ったとの見解を示し、同盟国と連携して対応する考えを表明した。イスラエルもイランを非難しているが、イランは関与を否定している。
英国は２日、イラン大使を召喚。その後、イランのファルス通信によると、英政府の「イランに対する非難」を受けてイランは英国の代理大使を召喚したという。
イラン国営テレビによると、ハティーブザーデ報道官は「イランは自国の安全保障と国益を守ることに何のためらいもなく、あらゆる潜在的な冒険的行為に迅速かつ強硬に対応する」と表明。「英外務相のイランに対する根拠のない非難は非常に遺憾だ。米国務長官も同じ文脈を復唱しており、虚偽の挑発的で矛盾した非難が含まれている」と述べた。