[北京 27日 ロイター] - 中国の電力会社では、今年1─9月に利益が急減した。石炭価格が大幅に上昇する一方、消費者へのコスト転嫁が進んでいないことが背景にある。
華電国際電力は26日、1─9月の利益が前年同期比58%減の16億元(約2億5100万ドル)だったと発表した。第3・四半期でみると18億元の赤字となった。
華能国際電力も1─9月の利益が7億8390万元と前年同期比91%減少。第3・四半期は35億元の赤字だったという。
両社とも、石炭価格が急上昇する中で電力需要が拡大したことでコストが膨らんだとしている。華電は「純利益の減少は主に、一般炭が大幅に値上がりしたことが原因」と指摘した。
中国の石炭価格は今年、190%近く上昇した。中国政府は気候変動目標達成に向けて再生可能エネルギーの利用を後押ししているが、中国の電力会社はなお、発電量の50%以上を石炭に依存している。