[シンガポール 20日 ロイター] - 中国税関総署が20日公表したデータによると、同国は昨年12月、イラン産原油を26万0312トン輸入した。税関統計で最後にイラン産原油の輸入が記録されたのは2020年12月の52万トンで、公式には1年ぶりの輸入となる。
輸入した企業や陸揚げされた港は不明。
ロイターは昨年11月、トレーダーや船舶追跡会社の情報として、中国が同年8月から10月にかけて平均で日量50万バレルを上回るイラン産原油を非公式に輸入したと報じた。米制裁違反のリスクより安値で原油を購入する利点の方が大きいと買い手が判断したという。
トレーダーらによると、イラン産原油は制裁回避のためオマーン産やアラブ首長国連邦(UAE)産、マレーシア産などと表示して中国に輸出されている。
船舶データやトレーダーの試算によると、中国の原油輸入のうちイラン産は約6%を占める。