[台北 20日 ロイター] - 台湾のプリント基板メーカー、欣興電子(ユニマイクロン)は20日、中国東部・江蘇省の昆山市にある自社工場が徐々に生産を再開していると明らかにした。
中国当局は新型コロナウイルス感染拡大を受け、上海市に3月末からロックダウン(都市封鎖)を導入。隣の昆山市も規制を強化した。
これにより、半導体や電子機器の部品を作る数十社の台湾メーカーが生産停止を余儀なくされていた。
ユニマイクロンは台湾証券取引所に宛てた文書で、昆山工場が4月2─19日まで生産を停止したと説明。「現場の人員と物流の状況に応じて徐々に生産を再開している」とした。
同社はアップルやインテルを顧客に持つ。前場の取引で同社の株価は4%超上昇している。
一方、パソコンや携帯電話の部品を製造する台湾の亜洲電材(アジア・エレクトロニック・マテリアル)は、当初19日までとしていた昆山工場の生産停止を継続すると発表した。
同社は開示資料で「一部の注文は5月まで先送りされると見込まれる」とした。
また、フレキシブルプリント基板メーカーの円裕企業(コンプレックス・マイクロ・インターコネクション)は、自社も一部納品が来月まで行われないと見ていると表明した。
自転車メーカーの巨大機械工業(ジャイアント・マニュファクチュアリング)は、昆山の電動自転車事業は閉鎖されたままで、再開許可を待っているとした。
台湾メディアによると、アップルやテスラなどにパワーコンポーネントを供給する台達電子工業(デルタ・エレクトロニクス)は、4月生産の20%が中国のロックダウンの影響を受けたと説明した。