[東京 31日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 正午現在 109.35/37 1.2599/03 137.78/82 午前9時現在 109.22/24 1.2607/11 137.70/74 NY午後5時 109.19/21 1.2612/14 137.73/77
正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の10 9円半ばだった。実需筋による月末・週末の取引が交錯し上値が重かったが、短期筋のド ル買いが相場を支援し底堅い動きとなった。
ドルは輸出企業による月末の「駆け込みの円買い」(金融機関)が上値を抑えたのに 加え、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が同日にも新しい運用比率の目安を 発表し、国内債券を現行の約6割から中長期的に35%に下げる一方、国内株式を25% に引き上げる見通しだとする一部報道について、塩崎恭久厚生労働相が「私はまだ聞いて いない」と発言したことが伝わると、弱含む場面があった。 直近でドルは109.91円をつけた後、105円台まで一本調子で調整した経緯が あり、足元の109円前半の水準については「下がる局面があれば買ってもいいが、どち らかと言えば売りから入りたい水準」(国内金融機関)との警戒感が出ている。中長期的 なドル高/円安の流れは市場で意識されるものの、週半ばに発表されドル上昇を支援した 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明についても「議事要旨の内容を見極める必要があ る。声明だけで先走って大きくドル買いに動くと、やけどしかねない」(同)と慎重な見 方も出ていた。 もっとも、前日に弱含んだ局面では108円後半で踏みとどまった経緯から「108 .80円ぐらいでいったん下値が固まったようだ」(国内金融機関)と底堅さを意識する 声もある。仲値公示後は109.20円半ばから一時109.44円まで上昇する局面が あり「輸入企業のほか、短期筋が買いの主体となって相場を支えている」(同)との声が 出ていた。 一方、朝方には9月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く、コアCPI)が前年同月 比3.0%の上昇だったと発表された。日銀による追加緩和への思惑につながるかに関心 が寄せられたが、市場予想通りの結果となった。ドルはいったん、やや弱含んだものの、 相場の反応は概ね限定的だった。
<日銀会合・総裁会見で動意出るか>
きょうは日銀金融政策決定会合の結果や「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」 の発表、黒田東彦総裁の会見が予定されており、市場の関心が寄せられている。三菱東京 UFJ銀行の市場企画部チーフアナリスト、内田稔氏は「量的・質的緩和が所期の効果を 発揮しているとする見方を日銀が変えない限りは追加緩和はおそらくない。市場の見方と のギャップがしばらく続くだろう」と指摘していた。 政府による消費再増税の判断を控えており、従来からの強気姿勢を崩すタイミングで はないとの見方は根強い。一方、市場では、原油価格の下落などによる物価上昇率鈍化や 消費増税の影響による景気腰折れへの懸念も指摘されてきており、日銀の掲げる2年・2 %の物価目標が「微妙な感じになってきた。総裁はいつまでも同じことを言っていられな いのではないか」(国内金融機関)との声も出ていた。 今までと違う発言があれば「相場が反応する可能性があるので注意が必要だ」(国内 証券)との警戒感も聞かれる。ポジティブ材料が出れば「昨日の上値109.47円を超 えて上を試すかもしれない」(国内金融機関)との見方も出ていた。一方、従来と変わり 映えしなければ「短期筋の売りの口実になるかもしれない」(国内証券)との指摘も出て いた。
(平田紀之) ((※ noriyuki.hirata@thomsonreuters.com; 03-6441-1822; Reuters Messaging: noriyuki.hirata.thomsonreuters.com@reuters.net))
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