[東京 23日 ロイター] - 米ホワイトハウスは、ディーゼルの供給逼迫や価格高騰抑制に向け、備蓄放出の緊急宣言を検討している。政権当局者が23日明らかにした。
ディーゼルは農業や建設部門、トラック・鉄道輸送などで使用され、米経済にとって不可欠となっている。
放出が検討されているのは、2000年に創設され、12年にハリケーン「サンディ」を受けて1回だけ使用されたことのある「北東部家庭用ヒーティングオイル備蓄」。備蓄量はディーゼル100万バレルと比較的小規模であることから、放出の影響は限定的とみられる。
ホワイトハウス当局者は「問題に後れを取らないよう、この備蓄の選択肢を準備してきた。家計や(景気)回復を支援するため、使用できる他の手段を講じることも辞さない」と述べた。
全米自動車協会(AAA)によると、22日時点のディーゼル価格は全米平均1ガロン当たり5.56ドルと、前週記録した過去最高の5.58ドルを若干下回った。1年前と比べると75%上昇している。