[パリ 13日 ロイター] - フランス国民議会(下院、577議席)選挙の第1回投票が12日行われ、即日開票された。新たに結成された左派連合が躍進し、マクロン大統領率いる与党連合は辛うじてリードする展開となった。
内務省の最終集計によると、与党連合「アンサンブル」の得票率は25.75%、急進左派メランション氏率いる左派連合「人民環境社会新連合」(NUPES)は25.66%。
マクロン氏は4月の大統領選で勝利したが、物価高で生活費が高騰し賃金が目減りする中、支持拡大に苦慮している。メランション氏はマクロン氏を、一般家庭より富裕層の保護に熱心な自由市場主義者と批判している。
仏紙ルモンドは13日、自社の集計では左派連合が勝利したと報じた。一部の左派議員は、公式結果は左派の得票が実際よりも少ないと批判している。
メランション氏陣営の幹部、マニュエル・ボンパール氏は、LCIテレビに「内務省は人為的にマクロン陣営の候補者を上位に示そうとする」と批判。
NUPESへの支持を公言しつつ左派連合として出馬しなかった候補者も公式集計に含めるべき、と述べた。
ボンパール氏はツイッターにもNUPES支持の約20万票が公式統計に含まれていないと投稿したが、証拠は示さなかった。
下院選は第1回投票と決選投票で実施される。オリビア・グレゴワール政府報道官は「最終結果を待つ必要がある。選挙はまだ終わっていない」と述べた。
与党連合は決選投票で過半数を下回る可能性が指摘されている。
調査会社エラブは19日の決選投票で与党連合が260─300議席、左派連合は前回2017年の選挙を大幅に上回る170─220議席を獲得すると予測した。与党連合は289議席を得れば過半数を確保できる。
別の調査会社イプソスの予測では、与党連合の獲得議席は255─295。
*システムの都合で再送します。