[東京 21日 ロイター] - 日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社が21日、2023年3月期の連結業績予想をそろって上方修正した。サプライチェーンの混乱が続く中、貨物需要は依然として旺盛で、ばら積み船などの市況が好調。同3社が共同出資するコンテナ船事業運営会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)での荷動きやスポット賃率も想定を上回って推移しており、最終利益が上振れる。
通期の最終利益予想について、日本郵船は9600億円(従来は7200億円)、商船三井は7000億円(従来は5000億円)、川崎汽船は6900億円(同4600億円)にそれぞれ引き上げた。
通期最終利益の市場予想(IBESのコンセンサス予想)は、日本郵船が9095億円(アナリスト13人)、商船三井は6928億円(同12人)、川崎汽船は5935億円(同11人)となっており、3社の上方修正値はいずれも市場予想を上回っている。
足元の円安傾向を踏まえ、商船三井が前提とする為替レートを1ドル=125円(従来は120円)に、日本郵船も127.62円(同120円)に見直した。
コンテナ船事業運営会社ONEには、日本郵船が38%、商船三井と川崎汽船が31%ずつ出資している。