[香港 13日 ロイター] - 全米2位の年金基金であるカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)は、中国専任の株式マネジャーを初めて起用することを検討している。
米国の機関投資家の間では、インフレと景気後退に対する懸念を受けて資産の分散化に対する需要が高まっている。
CalSTRSがロイターに送付した文書によると、同基金は6月末時点で内部・外部で管理する戦略を通じて約37億ドルを中国株に投資している。
同基金は先月、中国株をターゲットにした新しい投資カテゴリーを創設する計画について、ファンドマネージャーに提案依頼書を出した。関心のあるファンドは10月10日までに提案に回答する必要がある。既存の中国株投資を管理する「より良い方法がないかを探る」ことが目的としている。
米国の機関投資家の間では、地政学的な緊張を背景に中国株を敬遠する動きがここ数年広がっていたが、業界関係者によると、西側諸国が米連邦準備理事会(FRB)の利上げや欧州のエネルギー危機への対応に苦慮する中、一部の大手投資家は投資対象資産・地域の分散を目指している。
ウェブサイトで公表されているCalSTRSの提案依頼書によると、同基金は大中華圏株式、中国国内株式、MSCI中国指数をターゲットにする投資戦略カテゴリーの創設を計画している。