[ロンドン ７日 ロイター] - 英国のスチュアート気候変動担当相は７日、送電大手ナショナル・グリッドが計画停電を実施する可能性があると警告したのに対し、国民にエネルギーの使用を減らすよう求める考えはないと言明した。
タイムズ・ラジオに「われわれは国民に生活の仕方を指導する立場にない」と述べ、広報活動を行ってもエネルギー供給へのリスクを減らすことはできないとの考えを示した。
ナショナル・グリッドは６日、欧州大陸諸国から電力を輸入できず、ガス火力発電所で使用する天然ガスも十分に輸入できなければ、今冬に家庭と企業に対し３時間の計画停電を実施せざるを得なくなる可能性があると警告した。
スチュアート氏はそのようなシナリオが実現した場合、ピークの１週間前や１日前にエネルギーの使用を減らしても、供給の改善には寄与しないと指摘した。その上で「基本シナリオでは大丈夫だ」と述べた。
ドイツの規制当局はエネルギーの使用量を大幅に削減しなければ、冬に危機が訪れると警鐘を鳴らしている。
だがスチュアート氏は国民にエネルギー使用の抑制を求めるメッセージは出していないとし、国家のエネルギー安全保障に効果がないのに節電を求めるのは最もしたくないことだと語った。停電が起こるとは想定していない」とも述べた。