[シャルムエルシェイク(エジプト) 9日 ロイター] - 中国の気候変動担当特使の解振華氏は9日、第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)で、気候変動による損失や損害を貧しい国々に補償するメカニズムに中国が貢献する意向があると表明した。ただ、同国はその後、資金面の貢献ではないと説明した。
解氏は、中国は参加する義務はないとしながらも、気候問題を巡り裕福な国にさらなる行動を求める国・地域との連帯を強調し、中国が最近の異常気象で受けた被害の概要を説明。
「補償を求める発展途上国、特に最も脆弱な国々の主張を強く支持する。中国も発展途上国であり、多くの異常気象に見舞われたためだ」とし、「中国の義務ではないが、貢献して努力する用意がある」と述べた。
中国代表団の報道官はその後、資金面の貢献はしないと述べた。
米政治サイトのポリティコによると、ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)は先月、気候変動による損失と被害への対応で中国も資金を拠出すべきであり、今後30年にわたり排出を増やし続けるならなおさらだと述べていた。
解氏は、COP27での非公式協議でケリー氏からこの問題は提起されなかったとした上で、中国は途上国の被害軽減支援に既に数十億元を提供したと述べた。