[ローザンヌ(スイス) 14日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は14日、インフレが高止まりする公算が大きいため、一段の金融引き締めが必要になるとの見方を示した。
ジョルダン総裁はローザンヌで開かれた経済界のリーダーとの会合で「インフレに対応するため、12月の次回会合で追加的な金融引き締めを実施しなければならない可能性が高い」と述べた。
また、スイスフラン相場の名目的な上昇がインフレ圧力に対する防衛に役立っているとも指摘。中銀はスイスフラン相場をインフレ対応に適切な水準に保つために、外国為替市場に介入する用意があると改めて表明した。
このほか、スイスでは賃金によるインフレへの波及的な影響は限定されているとの見方も示した。
スイスのインフレ率は10月に3.0%と、前月の3.3%から低下。ただ、スイスの基準ではなお高水準にある。
中銀は今年に入り2回の利上げを実施。9月にはマイナス0.25%だった政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き上げ0.5%とし、マイナス金利を脱した。ただジョルダン総裁は今月11日、インフレ率を0─2%の目標範囲内に戻すため「必要なあらゆる措置」を講じる用意があると表明している。