[ワシントン 6日 ロイター] - 昨年9月に起きたロシアから欧州に天然ガスを送る海底パイプライン「ノルドストリーム」の爆発を巡り、米当局がその約3カ月前にウクライナ特殊部隊による攻撃計画に関する情報を入手していたことが分かった。米紙ワシントン・ポストが6日、オンラインに掲載されたリーク情報に基づき報じた。
報道によると、米中央情報局(CIA)は昨年6月、欧州情報機関を通じ、6人で構成するウクライナの特殊作戦部隊がノルドストリームを爆破することを計画しているという情報を入手。米当局はドイツや他の欧州諸国とも情報を共有しており、西側諸国が約1年にわたり、ウクライナによる妨害活動を疑う根拠が存在していたことになる。
欧州情報機関の情報は、チャットプラットフォーム「ディスコード」上で、米軍の機密文書流出問題に絡み今年4月に追訴されたジャック・テシェイラ容疑者によって共有されていた。複数国の当局者は、ディスコードに掲載された情報の概要は、欧州当局がCIAに伝えた内容を正確に反映していたと確認している。
ロイターはワシントン・ポストが報じた情報を確認できていない。
2022年9月、「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」が複数回の水中爆発によって破損しガス漏れが発生。西側諸国は破壊工作の可能性があるとして調査を進め、ロシアは西側諸国の行動として非難していた。
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は6日、ノルドストリーム爆破に関する調査が実施されているとし、そのような調査を先取りするようなことは控えたいとした。