Laura Sanicola
[6日 ロイター] - 原油先物価格は小幅に下落している。中国の需要に対する懸念が相場を圧迫する一方、主要産油国の自主減産延長で需給が逼迫するとの観測が支援材料となっている。
0045GMT(日本時間午前9時45分)時点で北海ブレント先物は0.13ドル安の1バレル=81.91ドル。米WTI先物は0.11ドル安の78.04ドル。
5日に開幕した中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)では、2024年の経済成長率目標が5%前後に設定された。ただ、大規模刺激策が打ち出されなかったため、原油需要の伸びに影響が出るとの懸念が広がった。
一方、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成するOPECプラスが自主減産を第2・四半期末まで延長すると発表したことや、米ドルの下落が原油価格を下支えした。
オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニアコモディティーストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は「市場全体がリスクオフ基調となる中、原油先物は下げに転じた」と指摘。OPECプラスの減産は「徐々に市場に浸透しつつある」と述べた。