Florence Tan
[シンガポール 5日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続伸。欧州や中東の地政学的緊張に加え、供給逼迫を巡る懸念、世界的な燃料需要に対する楽観的な見方が支援材料になっている。週間では2週連続で上昇する見通し。
0108GMT(日本時間午前10時08分)時点で、北海ブレント先物は0.49ドル(0.5%)高の1バレル=91.14ドル、米WTI先物は0.37ドル(0.4%)高の86.96ドル。
ANZのアナリストは「経済状況の改善に加え、供給逼迫や地政学リスクの高まりを背景に、原油価格は短期的にさらなる上値余地がある」と指摘。同行は北海ブレントの3カ月目標価格を95ドルに引き上げた。
北大西洋条約機構(NATO)当局者は4日、ウクライナのドローン(無人機)攻撃によりロシアの製油能力の15%以上が打撃を受けた可能性があるとの見方を示した。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国でつくる「OPECプラス」は、3日の合同閣僚監視委員会(JMMC)で生産目標の維持を決め、一部の加盟国に減産の順守率を高めるよう迫った。
ANZのアナリストは、順守を求める動きが強まれば第2・四半期に生産量がさらに減少すると予想した。