19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・中国経済の減速懸念が和らぎ一時17000円回復
・ドル・円は103円78銭付近、ドルの戻りは限定的
・伊藤忠、三菱商事など3社の目標株価変更
■中国経済の減速懸念が和らぎ一時17000円回復
日経平均は続伸。
23.55円高の16987.16円(出来高概算7億1000万株)で前場の取引を終えた。
中国の経済指標発表を前に、ボックスレンジ上限となる17000円を目前に、こう着感の強い相場展開となった。
そんななか、注目されていた中国7-9月GDPは前年同期比6.7%増となった。
1-3月期から2期続けて横ばいだったが、市場予想と一致したことにより、中国経済の減速懸念が後退する格好となり、日経平均はその後一時17008.98円と、6営業日ぶりに節目の17000円を回復する場面もみられた。
セクターでは水産農林、その他金融、小売、精密機器、情報通信、証券、繊維、建設が上昇。
半面、鉱業、保険、輸送用機器、海運、ゴム製品、非鉄金属が冴えない。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。
規模別指数は大型株指数のみがマイナスで推移している。
日経平均は6営業日ぶりに節目の17000円を捉えてきているが、心理的な上値抵抗意識もあり、レンジ上限での攻防が意識されやすい。
米国では決算が本格化するなか、インテルは10-12月見通しが慎重だったとして時間外で下落に転じている。
これが重しとなるほか、米大統領選の候補者による第3回テレビ討論会も予定されており、ドル円相場に影響を与える可能性もあるため、方向感を掴みづらくさせよう。
とはいえ、足元では需給状況は良好であり、押し目買い意欲は根強いと考えられる。
上値は17000円がカベとなる可能性があると考えられるが、ショートポジションは避けたいところである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は103円78銭付近、ドルの戻りは限定的
19日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。
午前中に発表された中国の経済指標が強弱まちまちでドルの戻りは限定的となった。
ドル・円は、前日海外市場で104円台から103円台に押し戻された流れを受け継ぎ、朝方は日経平均株価の下落で103円65銭まで下落。
その後は日経平均のプラス圏浮揚によりドルは値を戻す展開に。
注目された中国7-9月期国内総生産(GDP)は予想通りの前年比+6.7%となったほか、9月鉱工業生産と同小売売上高は強弱まちまちの内容。
これを受け、上海総合指数や日経平均の上昇は小幅にとどまり、ドル・円の戻りも鈍い展開となった。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏推移が続いており、目先の株安への警戒感は低下している。
ただ、ドル買い材料が乏しく、前日同様104円付近で伸び悩む展開となりそうだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは103円65銭から103円95銭、ユーロ・円は113円93銭から114円10銭、ユーロ・ドルは1.0974ドルから1.0993ドルで推移した。
12時23分時点のドル・円は103円78銭、ユーロ・円は114円04銭、ポンド・円は127円55銭、豪ドル・円は79円56銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・伊藤忠 (T:8001)、三菱商事 (T:8058)など3社の目標株価変更
・ウェルス (T:3772)、リアルコム {{|0:}}、環境管理 (T:4657)など4社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・麻生財務相
「ポンドも急激に下落しており、注視していく」
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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