[ジュネーブ 28日 ロイター] - 国連のシリア和平協議を仲介するガイル・ペデルセン特使は28日、シリア北東部での停戦を訴えると共に、ジュネーブで29日にトルコ、イラン、ロシアの外相と会談すると明らかにした。
30日には、シリアの憲法委員会の初会合が開かれる予定。この委員会は、シリアの新憲法を起草し、選挙の実施に道を開くもので、内戦後の復興に向け具体的な道筋を描く上で重要な役割を果たす。
ペデルセン氏は記者会見で「停戦の順守を強く求めると共に、シリア全土での停戦発効を求めている」と述べ、「依然戦闘が続いていることは、北東部やイドリブも含めたシリア全土における問題の解決を支援する真剣な政治的取り組みが必要なことを示している」と強調した。
一方、トルコのチャブシオール外相は28日、クルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」が29日夜の期限を前に、シリア北部からまだ完全に撤退していないと述べた。
トルコとロシア両首脳は、ロシア軍とシリアのアサド政権軍がYPGをトルコ国境から30キロシリア側に離れた地点まで退去させ、退去後の「安全地帯」をトルコとロシアで共同で警備することで合意している。
チャブシオール氏は、YPGが期限までにトルコ国境からシリア側に30キロ離れた地点まで撤退しなければ、トルコ主導の勢力が「それらのテロリストを掃討する」と述べた。