[14日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は14日、米国の新型コロナウイルス感染にオミクロン変異株の2つの派生型「BA.4」と「BA.5」が占める割合が11日時点でそれぞれ8.3%と13.3%に達したとの推計を示した。
感染力が強いとされる両派生型は3月に世界保健機関(WHO)の監視リストに追加されたほか、欧州でも懸念される変異型に指定されている。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)は13日、両派生型の感染が他のコロナ変異株よりも速いペースで広がっており、主流になれば入院や死亡例が増える要因になると発表した。
ミネソタ州ロチェスターのマヨ・クリニックでワクチン研究グループを率いるグレゴリー・ポーランド氏は、南アフリカのデータで両派生型は過去の感染やワクチンで獲得された免疫を回避する能力が上がっているとし、「非常に懸念している」と述べた。
また、過去の感染とワクチン接種は死亡や重症化に対する予防効果を持つ可能性があるものの、新学期開始や2回目の追加接種(ブースター接種)の効果減弱で、夏季に両派生型の感染が広がる恐れもあると指摘した。