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NYの視点:主要各国中銀の緩和策、想定以上に長期化も

発行済 2016-01-20 07:04
更新済 2016-01-20 07:33
主要先進国の中央銀行は当分、従来想定されていたよりも長期にわたり緩和策を維持することになりそうだ。
世界経済の成長ペースが鈍いことがその要因。
国際通貨基金(IMF)は2016年度の世界経済の成長率見通しを従来の3.6%から3.4%へ下方修正した。
とりわけ、エネルギーへの依存度が高い諸国の景気鈍化が目立ち、ブラジルの景気後退の深刻化やドル高が世界経済見通しの下方修正につながったと説明している。
米国で最近発表された経済指標も連邦準備制度理事会(FRB)が予測している年4回の利上げを後押しする内容ではない。
また、本年始めの利上げが予想されていた英国の利上げも大幅に先送りされる可能性がでてきた。
英国中央銀行のカーニー総裁は講演で、「世界経済は弱く、英国経済の成長は鈍化している」との見解で、世界経済の成長見通しの下方リスクが存続するとし、「今はまだ、利上げの時期ではない」との方針を示した。
英国金利の先物市場では10月まで利上げではなく利下げを織り込みつつある。
中国の2015年通年の国内総生産(GDP)が6.9%成長と、1990年以来で最低の伸びに留まったことを受けて、中国当局が追加的な景気刺激策を講じるとの期待も浮上。
政府の意向を汲んでいると言われる中国証券報社は、「中国人民銀行はRRR(預金準備率)を引き下げるべき」と報じた。
欧州中央銀行(ECB)は12月の定例理事会で、資産購入の期限を従来の2016年9月から6ヶ月延長したほか、預金金利を0.2%マイナスから0.3%マイナスへ引き下げ、購入する資産の種類を拡大するなどの追加緩和策を発表したばかり。
このため、今週の定例理事会では、政策据え置きが予想されている。
しかし、ユーロ圏域内のインフレは相変わらず低く、量的緩和(QE)の規模拡大や預金金利の一段の引き下げなどの可能性を示唆するかどうかが焦点となっている。
■IMF経済見通し 世界:2016年:+3.4%(前回+3.6%)、2017年:+3.6%(前回+3.8%) 米国:2016年:+2.6%(+2.8%)、2017年:+2.6%(+2.8%) 日本:2016年:+1.0%(+1.0%)、2017年:+0.3%(+0.4%) ユーロ圏:2016年:+1.7%(1.6%)、2017年+1.7%(+1.7%) 中国:2016年:+6.3%(+6.3%)、2017年+6.0%(+6.0%) 英国:2016年:+2.2%(+2.2%)、2017年+2.2%(+2.2%) ブラジル:2016年:-3.5%(-1.0%)、2017年+0%(+2.3%)

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