[シドニー 9日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は9日、米大統領選に勝利したバイデン氏が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への復帰を果たせば「歓迎する」と表明した。
トランプ米政権が脱退を通告した世界保健機関(WHO)などについても、復帰は歓迎すべきことだと記者団に述べた。
米国は先週、パリ協定から正式に離脱。ただ、バイデン氏は再加入すると表明しており、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする目標も掲げている。
オーストラリアは州や準州の政府が2050年までの排出量実質ゼロ目標を採用しているものの、連邦政府はまだ導入していない。
モリソン氏はまた、2018年にオーストラリアや日本など11カ国が署名した環太平洋経済連携協定(TPP)に米国が加わる可能性にも期待感を示した。
同氏は8日、米国による世界貿易機関(WTO)への関与再開も歓迎すると表明していた。新型コロナウイルスによる世界的な景気後退(リセッション)を脱却する方法は「市場原理に基づく、WTOの適切なルールの下での公正な取引」だと強調した。