[ジュネーブ 11日 ロイター] - 国連貿易開発会議(UNCTAD)は11日に発表した四半期報告書(Global Trade Update)で、2023年の世界貿易額は昨年から5%縮小し、約30兆7000億ドルになるとの予測を示した。24年は全体的に悲観的な見通しになるという。
23年の財貿易は約2兆ドル(8%)縮小する見込みだが、サービス貿易は約5000億ドル(7%)増加する見通し。世界貿易の縮小の一因は発展途上国からの輸出の不振とした。
UNCTADは「世界貿易は23年を通して減少しており、主に先進国の需要減退、東アジア経済の不振、コモディティー価格の下落が影響している。これらの要因は総体的に財貿易の顕著な縮小に寄与した」と指摘。24年の世界貿易の予測は依然として「不確実性が高く概して悲観的」とし、「特定の経済指標は改善の可能性を示唆しているが、地政学的緊張の持続、高水準の債務、広範囲におよぶ経済の脆弱性が世界貿易のパターンに悪影響を及ぼすと予想される」とした。