29日の中国本土市場は小幅に値上がり。
主要指標の上海総合指数は、前日比4.79ポイント(0.16%)高の2914.70ポイントと4日続伸した。
上海A株指数も上昇し、5.00ポイント(0.16%)高の3052.74ポイントで取引を終えている。
政策期待が強まる流れ。
米中貿易摩擦の激化による景気悪化を避けるため、中国当局はさらなる景気刺激策を打ち出すとの観測が流れている。
米中貿易問題を巡っては、人民日報が29日、「米国に応酬する中国の力量を過小評価すべきでない」とする記事を掲載し、レアアースを対抗手段とする可能性を示唆した。
米中貿易戦争が長期化するとの警戒感で売りが先行したものの、下値は固く、指数は中盤からプラスに転じている。
それより先、トランプ米大統領は、「(対中関税を)大幅に引き上げることは非常に簡単だ」と語った。
保険株が相場をけん引。
中国人民保険集団(601319/SH)が8.9%高、中国人寿保険(601628/SH)が4.8%高、中国平安保険(601318/SH)が2.0%高で引けた。
税務当局は29日、保険各社に対し経費控除の上限を引き上げることを通達。
業績改善の期待が高まった。
ハイテク株、非鉄・レアアース株、食品・飲料株、発電・水道・ガス株も買われている。
レアアースの中国北方稀土(600111/SH)は3.1%高。
上述した「輸出規制」により戦略資源としての重要性が高まると意識された。
半面、不動産株はさえない。
大手の金地集団(600383/SH)が2.1%下落した。
自動車株、医薬品株、メディア関連株、銀行株の一角も売られている。
一方、外貨建てB株は値上がり。
上海B株指数が0.88ポイント(0.30%)高の291.41ポイント、深センB株指数が5.20ポイント(0.55%)高の944.16ポイントで終了した。
【亜州IR】