欧州市場サマリー（14日）

　 　　 1401GMT 　　　　　　13日

ユーロ／ドル 　 1.4511　　　　　 1.4510

ドル／円 　 　91.190 　　　　　 91.400

ユーロ／円 　 132.32 　　　　　 132.64

　　　　　　　　　　　　　　14日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5498.20（＋24.72） 5473.48

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5988.88（＋25.74） 5963.14

金　現物午後値決め 1138.25 　1127.25

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.320 (＋0.015)　　0.300(0.315)

独連邦債２年物 1.186(1.220)

独連邦債１０年物(３月限) 122.29 (＋0.09) 3.292(3.313)

独連邦債３０年物 　 4.053(4.100)

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　＜為替＞　ドルが対円で下落している。１２月の米小売売上高が予想外に減少し、米新

規失業保険週間申請件数が増加したことが背景。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発。リオ・ティントの発表した第４・四半期

の鉄鉱石生産が強い伸びとなり鉱山セクターを支援した。

一方で、ホーム・リテールの弱気な業績見通しなどに圧迫され小売株が下落した。

　リオ・ティントの発表した第４・四半期鉄鉱石生産が前年同期比約５０％増と、自社予

想を上回り投資家心理が上向いた。リオ・ティントは２．２％高。ユーラシアン・ナチュ

ラル・リソーシズ、ＢＨＰビリトン、カザキミス、フレスニロ

、ベダンタ・リソーシズは１．２―２．６％高となった。エクストラー

タも４％上昇。インベステックが同社の投資判断を「バイ」で開始した。

　この日発表の米インテル決算、１５日のＪＰモルガン決算を前に様子

見姿勢が強く、出来高は低かった。

　銀行株は大半が上昇した。バークレイズ、スタンダード・チャータード（スタ

ンチャート）銀行、ロイズ・バンキング・グループ、ロイヤル・バンク

・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）は１．１―２．７％高。一方、ＨＳＢＣ

は０．４％安となった。

　企業決算をめぐる不透明感からディフェンシブ銘柄が選好され、医薬品や食品メーカー

に買いが入った。

　アストラぜネカは、ドイツ銀行の目標株価引き上げにも支援され２％値上がり

した。グラクソ・スミスクラインは０．６％高、シャイアも０．５％高と

なった。

　キャドバリーは１．２％高。米チョコレート大手ハーシーが、クラフ

ト・フーズがキャドバリーに提示した１７０億ドルの敵対的買収案を上回る対抗

案を提示するとの期待が強まった。

　ホーム・リテールの弱気な業績見通しを嫌気し小売株に売りが出た。ホーム・リテール

は、２０１０年２月に終了する通期決算の利益見通しを引き上げたものの、向こう１年間

は厳しい状況が続くとの見通しを示したことから６．２％安となった。

　小売株ではキングフィッシャー、マークス・アンド・スペンサー（Ｍ＆Ｓ）

、ネクストが０．８―３．３％下落した。

　食品小売株も利食いで下落。スーパーマーケットのモリソン、セインズベリー

、テスコが０．２―０．７％値下がりした。

　欧州株式市場は続伸。医薬品株が前日に続き値上がりした。欧州中央銀行（ＥＣＢ）の

金利据え置きを背景に、銀行株も前日の下げから戻した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は７．０４ポイント（０．６７％）高

の１０６３．５３。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は１１．３０ポイント（０．３８％）高

の２９８９．７１。

　医薬品株の上昇が目立った。アナリストの多くは引き続き、ヘルスケア・セクター

<.SXDP>がアンダーパフォームしていることを指摘する。同セクターは３月の安値からわ

ずか３９％の伸びにとどまっている。

　グラクソ・スミスクライン、アストラゼネカ、ノバルティス、

ロシュは０．６─２．２％高。

　サノフィ・アベンティスは、ドイツ銀行による目標株価引き上げを手掛かり

に１．３％上昇した。

　この日発表された米指標は１２月の小売売上高が予想外に減少したほか、新規失業保険

の週間申請件数が前週から増加し、米景気回復の強さに疑問を投げかける格好となった。

半面、１１月の米企業在庫は予想以上に増加した。

　市場では、この日米市場引け後に発表されるインテルや１５日のＪＰモルガン

・チェースなど、米企業決算が注目されている。

　フォルティス銀行（ブリュッセル）のシニア株式ストラテジスト、フィリーペ・ギジェ

ルズ氏は「（米）小売売上高は失望を誘う内容だったが、企業決算への期待から、市場に

は短期的に上昇バイアスが存在する」と述べた。

　銀行株も高い。前日はソシエテ・ジェネラル（ソジェン）の業績見通しを嫌

気し売られていた。

　スタンダード・チャータード、バークレイズ、ロイズ、ＢＮ

Ｐパリバは１．１─２．７％高。

　ＥＣＢはこの日の理事会で、主要政策金利を過去最低の１．００％に据え置くと発表し

た。据え置きは予想通り。

　＜ユーロ圏債券＞　国債価格がほぼ変わらず。この日発表された米小売売上高が予想外

に弱いなか、米国債にけん引される形で上昇したものの、米株相場が底堅く推移したこと

でその後は伸び悩む展開となった。

　ＵＢＳの債券テクニカル・ストラテジスト、リチャード・アドコック氏は「米株相場が

主な材料となった。米株は統計後に売られていたものの、その後値を戻した」と指摘した。

　１６１５ＧＭＴ時点で、独連邦債先物３月限は３ティック高の１２２．２３。

清算値は１２２．２４。

　独連邦債１０年物利回りは１．３ベーシスポイント（ｂｐ）低下し

３．２９％。同２年物利回りは１．２１７％とほぼ横ばい。

　ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相はこの日、現在２ケタに達している同国の財政

赤字の対国内総生産（ＧＤＰ）比率を２０１２年に２．８％まで引き下げることなどを盛

り込んだ「３カ年財政健全化計画」を明らかにした。

　ＣＭＡデータビジョンによると、ギリシャの５年物クレジット・デフォルト・スワップ

（ＣＤＳ）スプレッドは３４０ｂｐと過去最大を記録した。ＣＤＳスプレッド１ｂｐは、

債務１０００万ユーロに対する保証料１０００ユーロに相当する。

　１０年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差も２９４ｂｐと２００９

年２月以来の水準に拡大した。

　ＥＣＢ理事会はこの日、予想通り金利を１％に据え置いた。トリシェＥＣＢ総裁は理事

会後の記者会見で、ギリシャに対するＥＣＢ資金供給で担保基準を変更することはないと

の考えを示した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１５日　ロイター］