[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の106円半ば。海外市場で緩やかに進んだ円高は一服。ドルは106.55円まで切り返した。
東京市場のドルは106円前半から半ばへじりじりと上昇。特段の手がかりはなかったものの、アジア時間の取引で米国金利が小幅に上昇したことが、前日緩やかに売られたドル/円の買い戻しにつながったという。
ただ、この日も売買は持ち高調整が中心。市場の関心は今週末に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われる米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長の講演に集中している。「9月FOMCでの追加利下げが示唆されれば、米長期金利は素直に低下し、ドル安/円高が進むだろう」(FX会社)という。
相場への直接的な影響は限られたものの、この日話題となったのは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の損失計上。ブルームバーグが20日、水野弘道理事兼最高投資責任者(CIO)の発言として、過去3カ月の間に株式と債券、為替ポジションで損失を出したと伝えた。
水野氏は、米最大の年金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の理事会で、株式で損失を被る際には債券で利益が得られるのが分散投資の特徴だが、あらゆる資産で損失を出し、為替差損も被る状況は、これまで起きたことがないと説明したという。
市場では、前週にドルが105円割れ目前に迫った場面で、国内大手投資家からまとまった買いが入ったとの観測が相次いでいた。
ドル/円 ユーロ/ドル (EUR=) ユーロ/円 (EURJPY=)
午後3時現在 106.51/53 1.1094/98 118.18/22
午前9時現在 106.26/28 1.1095/99 117.91/95
NY午後5時 106.22/24 1.1099/02 117.90/94
(為替マーケットチーム)