■業績動向と財務分析
(2)財務分析
エレマテック (TOKYO:2715)は2015年3月期末のROE(自己資本当期純利益率)が12.8%となり、上場来過去最高を更新した。
ROA(総資産経常利益率)も9.0%に達し、質の高いROEが実現できていると言える。
同社のROEの成長が、主として当期利益率の改善によってもたらされていることは明白だ。
前述のように、同社は売上高販管費率を低下させることで粗利益率の変動を吸収し、営業利益以下の各利益率を改善させてきた。
会社予想をベースに、自己資本と総資産を一定の前提条件の下で推計して2016年3月期のROEを試算したところ、12.1%との結果を得た。
日本企業平均を上回る水準をキープしながらも前期比では下落ということになる。
直接的な原因は売上高当期利益率の低下にある。
配当金の大幅増額はROEを押し上げる効果があるが、同社はすでに配当性向30%を実現しているほか、配当だけでROEを押し上げるのはそもそも現実的ではない。
やはり売上高当期利益率の改善が望まれる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
ROA(総資産経常利益率)も9.0%に達し、質の高いROEが実現できていると言える。
同社のROEの成長が、主として当期利益率の改善によってもたらされていることは明白だ。
前述のように、同社は売上高販管費率を低下させることで粗利益率の変動を吸収し、営業利益以下の各利益率を改善させてきた。
会社予想をベースに、自己資本と総資産を一定の前提条件の下で推計して2016年3月期のROEを試算したところ、12.1%との結果を得た。
日本企業平均を上回る水準をキープしながらも前期比では下落ということになる。
直接的な原因は売上高当期利益率の低下にある。
配当金の大幅増額はROEを押し上げる効果があるが、同社はすでに配当性向30%を実現しているほか、配当だけでROEを押し上げるのはそもそも現実的ではない。
やはり売上高当期利益率の改善が望まれる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)