[ワシントン 11日 ロイター] - 米国を訪問している台湾の王美花経済部長(経済相)は11日、台湾の安全を維持できれば、世界的な半導体サプライチェーン(供給網)も安全性を確保できると強調した。中国の軍事的圧力が強まっていることを念頭に発言した。
台湾は強靭なサプライチェーンを確保するために米国との協力拡大を切望していると訴えた。ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)主催のイベントで語った。
王氏はまた、ハイテク分野で重要な役割を担っている台湾に干渉すれば中国も影響を受けると指摘。世界最大の半導体受託製造会社、台湾積体電路製造(TSMC) が軍事占領されれば操業は停止するだろうとした。
「台湾が安全であれば、世界のサプライチェーンの安全も確保される。台湾が米国や他の同盟国と協力し、最も効率的な生産を維持することは、世界にとって最大の利益となる」と強調した。
米政府による補助金で国内の半導体製造を強化する政策が台湾への依存度低下につながる可能性を懸念しているか問われ、台湾の半導体サプライチェーンは40年以上にわたって構築された「非常に堅固」なもので、「複製することも、置き換えることも困難だ」と語った。