[ベルリン 8日 ロイター] - 調査会社センティックスが8日発表した5月のユーロ圏投資家センチメント指数はマイナス13.1と、前月のマイナス8.7から予想外に低下した。
根強いインフレやエネルギー不足に対する懸念で春の景気回復予想が一変した。ロイターがまとめた市場予想はマイナス8.0だった。
期待指数はマイナス19.0と、前月のマイナス13.0から低下し、2022年12月以来の低水準となった。「ウクライナ戦争勃発後の景気回復期待が全て剥落した」という。
エネルギー不足の問題やインフレに伴う消費低迷のほか、気候変動対策の費用負担を巡る消費者の懸念が影響した。
ドイツの連立政権は3月、新たに設置するほぼ全ての暖房システムについて2024年以降、65%を再生可能エネルギーで運用することで合意した。新旧双方の建物に適用される。
センティックスは「景気回復は脆い基盤の上に成り立っており、揺らぎ始めている」と指摘した。
現況指数はマイナス9.0と、前月のマイナス2.3から悪化。景気後退(リセッション)懸念が再燃している。
調査は投資家1276人を対象に5月4─6日に実施した。