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【中国の視点】人民元:中長期上昇か、対米ドル仲値は昨年12月以来の高水準

発行済 2016-05-04 08:37
更新済 2016-05-04 09:00
【中国の視点】人民元:中長期上昇か、対米ドル仲値は昨年12月以来の高水準
人民元の対米ドル仲値はきのう3日、昨年12月以来の高値水準で設定された。
貿易統計データの改善に加え、米国が中国や日本、ドイツ、韓国、台湾の5カ国・地域を「監視リスト(新基準)」に組み入れたことが背景にある。
米財務省はこのほど、対米国の貿易黒字が200億米ドル以上であること、経常黒字が国内総生産(GDP)の3%以上であること、継続的に海外資産を購入し且つ購入規模はGDPの2%以上となることという為替操縦国の認定新基準を公表した。
中国はすでに上記の基準の中で2つを満たしており、貿易データの改善を受け、中国当局は今後、一方的な元安に設定することを控えるとみられている。
中国の税関当局が発表した貿易データによると、今年1-3月期の対米貿易黒字は500億米ドル以上となった。
元の対米ドル為替相場が今年2月から上昇しているものの、昨年8月11日に実施した大幅な人民元切り下げに比べて4%以上の元安となっている。
また、中国の専門家は、米国からの圧力を受け、日本も安易に円安方向に誘導することが困難だと指摘。
なお、日本銀行の黒田総裁はこのほど、円高が日本経済に歓迎されないと指摘し、必要なら追加金融緩和に踏み切ると発言していた。

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