(ブルームバーグ): 米連邦公開市場委員会(FOMC)会合(1月28-29日)の議事要旨によれば、過去最長の米景気拡大を減速させ得る国内外のリスクに対して、当局者は警戒は続けるものの、現行の金融政策は「当面」適切だと認識している。
米連邦準備制度理事会(FRB)が19日公表した議事要旨では、「世界の動向が支出決定への重しとなっている中、現行の政策スタンスを当面維持することが米国の経済活動と雇用を支える上でいかに有用となり得るか、参加者は議論した」と記された。
「幾人かの」当局者は、当面「インフレが2%を若干上回る」状況に導くことを強く主張。そうした行動は「委員会の長期的なインフレ目標達成と整合し」、「インフレ目標の対称性を明確にする」との見解が示された。
また、公開市場操作(オペ)を担当するスタッフは、4-6月(第2四半期)には準備預金の状況が「財務省短期証券(Tビル)の購入ペースを緩めることを正当化する」ようになると当局者に説明したことも分かった。
「準備預金が永続的に潤沢な水準に近づいたことで、大規模なTビル購入とレポオペの必要性は弱まり、そうしたオペレーションについては徐々に規模を縮小するか、段階的に廃止することが可能だと多くの参加者が強調した」としている。
議事要旨によれば、参加者は緩和的な金融・財政状況に支えられて経済が引き続き緩やかに拡大するとの予想を示した。「貿易を巡る不透明感が最近ある程度薄れ、世界経済には安定化の兆しが幾つか見られる。それでも新型コロナウイルスの感染拡大によって引き起こされる不透明感など、見通しに対する不確実性は残っている」と指摘した。
原題:Fed Officials Saw Policy Appropriate ‘For a Time’ Amid Risks (1)(抜粋)
(第3段落以降に内容を追加して更新します)
--取材協力:Jordan Yadoo、Christopher Condon.
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