[東京/フランクフルト 8日 ロイター] - 独ティッセンクルップ (DE:TKAG)は、エレベーター事業の売却入札を巡り、数日中に関連資料へのアクセスを買い手候補に認める方針だ。複数の関係筋が明らかにした。
これらの関係筋によると、同事業を巡っては日立製作所 (T:6501)が英バークレイズ (L:BARC)を起用して買収を模索しているという。また、事業の売却額は120億─170億ユーロ(132億─187億ドル)になる見込み。
関連資料へのアクセスが可能になるのは日立のほか、フィンランドのエレベーター大手コネ (HE:KNEBV), プライベートエクイティ(PE)大手のブラックストーン・グループ (N:BX)、CVC (CVC.UL)、カーライル・グループ (O:CG)や、アドベント、シンベン (CINV.UL)、アブダビ投資庁(ADIA)から成るコンソーシアム(企業連合)。
いずれの企業もコメントを控えたか、現時点でコメント要請に応じていない。
同業他社はティッセンのエレベーター事業取得により相乗効果が得られることから、売却入札では、見込み額のレンジ下限付近を提示するとみられるPE企業よりも、業界のプレーヤーのほうが高い買収提案を示す見通しだ。
ティッセンクルップは業績不振で投資家の信頼が低下。エレベーター事業の全部あるいは一部を売却する計画は同社の再編計画の中核をなす。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191009T010045+0000