このコンテンツは、スパークス・グループ (T:8739)の2018年3月期第1四半期(2017年4-6月期)の決算説明会の音声を文字に起こしたものです。
なお、実際の説明会で使用された資料は、同社のウェブサイトをご覧下さい。
7本に分けたコンテンツの6本目です。
-----
ナレーション:
続いて未来創生事業です。
未公開企業に投資する未来創生ファンドは、6月末時点で投資先企業数が31件になりました。
人工知能、ロボティクス、そして、水素社会インフラを3大テーマに米国、英国、イスラエル、そして日本に本社がある企業に投資しています。
CEO阿部:
このファンドは皆さん見て頂ける様に主要な投資家、シードインベスターといいますか、トヨタ自動車 (T:7203)と三井住友銀行(三井住友FG (T:8316))はそれぞれシードインベスターになっていて、他国内外の主要な事業会社に投資家が投資をしてくれているいわゆる未公開企業に投資をするベンチャーファンドです。
未公開企業の中でもAIとIoTとロボティクスや新しいエネルギーに投資をするという極めて明確な投資に対する目標を持っています。
これはAI、IoT、ロボットが世界の未来だと思ったからです。
これは私がここから数年後に世界の成長を牽引する、換言すれば人間と機械の関係が変わっていくということです。
これはルネッサンスに匹敵する大きな変革がこれから起こっていきます。
それを見据えて今できることをやっています。
今できることというのは日本と海外にある技術の芽、それからそれを新しいトレンドの中ですでにできること。
簡単にいうとスマホは全世界で35億台あります。
これはこの10年の出来事です。
皆さん、35億人がリアルタイムでつながる時代がもうすでに実現しています。
35億人がつながることによって新しいサービスが出来ています。
一番わかりやすいのはUberというサービスです。
アメリカに行くとタクシーからUberにシフトしています。
これはスマホでリアルタイムにつながることが出来るからサービスが1対1でできます。
デジタル時代というのはよりサービスが個人に帰結しています。
そういう時代の大きな流れの中で、人工知能とかIoTとかロボットをどういう風に評価し、その中で優れたサービス、技術、経営力を持った経営者を探していくという私たちの投資の原則を未公開企業で実践することで、大きな付加価値を生めると思っています。
それからこのファンド、圧倒的な付加価値の源泉はトヨタ自動車が一緒にやっていることです。
トヨタ自動車が技術的な評価をしていただくことに非常に大きなサポートをしていただけます。
それからトヨタの尊敬力、世界の(投資先候補の)企業がトヨタに株主になってもらうことを非常に名誉なことだと思っています。
これは経済的な合理性を超えて、そう思っていただける、そんなファンドは世界に無いです。
これは私たちの言葉足らずで私たちの株主の皆さんにまだ十分にご評価頂けないかもしれませんが、2018年、2019年以降私たちが未来創生ファンドで投資してきた会社の中から上場もしくは大手企業に買収される企業が出てくると思います。
非常に大きな成果が上がってくると思います。
進行役:
スマホは2台持ちしている方もいらっしゃるかもしれないので35億人はいないかもしれませんが、それにしてもスマホは35億台であったり、自動車は10億台であったりと、ものすごい数のものが一気につながる世界がすぐそこに来ています。
私たちが想像するよりもつながる世界の到来は近いのではないでしょうか?
CEO阿部:
スマホでつながる時代はもうすでに始まっています。
それから自動車が世界中を走るセンサーとしてつながっていく時代はこれからどんどん進んでいきます。
そういうトレンドを助長するのは毎日のように新聞に出てくる自動運転です。
自動運転というのは全く人間が関与しないのでなく、人間を機械が助けるということです。
機械と人間が信頼し、助け合う時代の新しい幕がもうすでに始まっています。
どんどん年を追うごとに、毎月毎月、毎年毎年、新しいつながる時代、コネクテッドカーのみならずあらゆるものがつながり、私たちの生活が変わっていきます。
より人間らしくなるかどうかはこれからの私たちのチャレンジです。
例えば多くの方はお店に行っても品物に限っていうと非常に短期間の間に店に行って買うことがなくなります。
そのため宅配の様なサービスがどんどん増えています。
でもこのペースで旧来の宅配サービスを展開していくと必ず限界が来ます。
そこにAIとかIoTとかロボットの入ってくる余地があります。
応用範囲は膨大です。
そういうことを世の中より一歩先に勉強し知っているということがスパークスのこれからの投資を決定的に違うものにしていくと私は確信しているし、この投資自体の私たちの事業ポートフォリオ、それからスパークスのビジネスモデルを大きく変えていくエンジンになると思っています。
(6/6)に続く