オプティム (T:3694)は14日、2021年3月期第1四半期(2020年4月-6月)決算を発表した。
売上高が前年同期比17.5%増の13.77億円、営業損失が0.38億円(前年同期は1.89億円の損失)、経常利益が0.31億円(同1.9億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は0.12億円(同1.5億円の損失)。
第1四半期としては、2018年3月期以来3期ぶりの経常黒字となった。
なお、同社グループの売上構造は、ストック型のライセンス収入が売上の中心となっていること、フロー型のカスタマイズ収入の検収時期が下期に集中する傾向があること等の理由から、下期偏重となっている。
IoTプラットフォームサービスにおいては、「Optimal Biz」について、新型コロナウイルスの感染拡大に伴ったテレワーク需要の高まりを受け、順調にライセンス数を増やした。
この流れをさらに加速させるべく、テレワーク環境下での従業員の体調サポート・生産性向上サポート・業務サポートをAIで支援するサービス「Optimal Biz Telework」も発表した。
同サービスは、「withコロナ」「afterコロナ」の時代にいち早く対応しており、今後もライセンス数の順調な伸長が期待できる。
AI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」を活用したサービスでは、「OPTiM AI Camera」を用いた「withコロナソリューション」の販売を開始。
本ソリューションの提供を通じて、新型コロナウイルス感染拡大防止に寄与すると共に、経済的な損害を和らげ、新時代を見据えた社会全体の経済成長に貢献するとしている。
その他「OPTiM Cloud IoT OS」に関連するAI・IoT・Roboticsを活用した取り組みについては、まず医療分野で、シスメックス (T:6869)と、デジタル医療に関するオープンプラットフォームとアプリケーションを活用したソリューションサービスの企画、開発、運営を担うディピューラメディカルソリューションズを共同で設立した。
農業分野では、ルートレック・ネットワークスとAI・IoT・Roboticsを活用したスマート農業事業のさらなる展開により、農業生産のデジタル革命を目指すべく、資本業務提携を行っている。
リモートマネジメントサービスにおいては、オンライン診療システムを手軽かつスピーディーに開発することができるオンライン診療プラットフォームのOEM提供を開始した。
さらに、厚生労働省より公表されたオンライン診療・電話診療を行う医療機関(全国約10,000件)について、マップ確認・リスト検索が可能な「オンライン診療ポータル」を無償公開している。
そのほか、新型コロナウイルス感染拡大防止の支援として、ブラウザー上で番号を入力するだけで画面共有ができるオンライン商談サポートサービス「OPTiM Cafe」を6月末まで無償提供した。
さらに地方公共団体へ、特別定額給付金事業の実施を受け、リモートサポートサービス「Optimal Remote」を2020年9月末日まで無償提供している。
遠隔作業支援サービス「Optimal Second Sight」については、新たにサン電子 (T:6736)が製造・販売する国産ARスマートグラス「AceReal One」が、「Optimal Second Sight」に対応した。
これにより、より多種多様な業界において「Optimal Second Sight」活用が進むことが期待できる。
2021年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比10.1~20.1%増の74.07~80.80億円、営業利益が同177.4~493.9%増の7.12億円~15.26億円、経常利益が同209.4~522.9%増の8.02億円~16.16億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同327.6~777.3%増の5.01億円~10.28億円とする期初計画を据え置いている。
新型コロナウイルスの影響が予測できない状況のため、レンジ形式での予想開示を採用している。