200万台を突破し、前年比で15.6%の伸びを示している。
アウディ、BMW、メルセデス・ベンツのドイツ系3強だけでなく、これに続くジャガーランドローバーやキャデラック、レクサスなど「中堅ブランド」がシェアを拡大。
高級車市場での競争は今後さらに激化していくとみられている。
経済参考報が19日伝えた。
3強の16年販売台数を見ると、アウディが前年比3.6%増の59万台、BMWが11%増の51万台、メルセデス・ベンツが27%増の47万台。
台数ではアウディが他2社を圧倒したが、伸び率ではメルセデス・ベンツの好調が目立つ。
メルセデス・ベンツはこの年、SUV(スポーツ用多目的車)やセダンの新モデルを相次いで投入。
世界全体では前年比11%増の208万3900台を売り上げ、12年ぶりに高級車販売の世界トップブランドに返り咲いた。
一方、中堅ブランドの中国販売台数は、ジャガーランドローバーが11万9000台、キャデラックが11万8000台、レクサスが10万9000台、ボルボが9万台、ポルシェが6万5000台、インフィニティが4万1000台、リンカーンが3万2000台だった。
キャデラックがレクサスを追い抜き、上位5位圏内にランクイン。
また、「中国重視」を鮮明にしているリンカーンがプジョーシトロエンやルノーなどを上回り、上位10ブランドに食い込んだ。
経済参考報の試算によると、これら中堅ブランドの16年中国販売は全体で21%増加。
3強の伸び率(12%)を大幅に上回っている。
3強の中国シェアは16年の時点で74.8%となお大半を占めるが、11年の80%弱から縮小した。
今後も中堅ブランドの成長が見込まれる中、高級車市場での競争は激しさを増す見通し。
3強が市場シェアを掌握する業界地図が短期間で大きく変化することはないとみられるものの、消費者の志向が多様化する中で引き続き中堅ブランドがシェアを伸ばすとみられている。
【亜州IR】